緊急速報!!

「緊急速報!!」なんて言っている割には、結構長めな記事になってたりして
一体どこまで緊急なのだか全く怪しい限りなのであります。
以前我が家に転がり込んできた二匹の子猫、覚えていらっしゃいますか?
そうです。
3月にきゅびを興奮と驚愕と苦悩のどん底に叩き落した、仔猫。
(ご存知ない方は、こちらこちらこちらをご参照ください。)

*****************************************************

ご存知の方、いきなり本題に突入します。
あの後、母猫は何度かきゅび家の前で姿を目撃しました。
彼女は立派な渡世猫なので、きゅびに甘えてきたりする事は、その後一度としてありませんでした。
ただ、「旦那さん、あたしも元気でやっています。どうぞ、ご心配なく。」とばかりに、
家のベランダの前の陽だまりで、ゴロゴロと気持ち良さそうに転がったりはしていました。
(彼女、残念な事に足の傷は癒えはしたものの、健か骨かに負ったダメージは大きく、
 未だに右の前足はビッコを引きずったままです。)

な、な、なんと、今日、来たのです。
ずっとずっとずっと、心配し続けていた・・・・・・・仔猫の方が!!
このうれしいニュースは今日のお昼の事なのでした。

嫁は最初てっきり母猫だと思っていたらしいのですね。
母猫がいつも通るルートを、同じ模様の猫が歩いているのですから、まぁ、見間違えもします。
で、きゅびに
「あー、またあの猫ちゃん、来てるよ。」
なんて、教えてくれたのです。

たまたま自宅にいたきゅびが、利かなくなった母猫の右前足が不憫で不憫で、
「彼女、可哀想になぁ。足、まだ痛そうにしてたか?」
と聞き返すと、嫁は答えました。
「いや、普通に歩いてたわよ?」

我が耳を疑いました。
普通に歩いていただって?!そんな訳ぁあるはずない。
あいつの右足は、砕けてるんだ。まともに歩けるはずは・・・・
「いや、待てよ? ・・・ってぇ事は・・・。
 なぁ嫁よ、その猫はどっちに歩いていった?」
「あっち。」
聞くが早いか、カメラ片手に嫁の指した方の部屋に走りました。

部屋のドアをバタンと開けたきゅびの目に映ったのは、窓の向こうで物音にびっくりして固まっている
体長25センチほどの、茶トラの猫。
すらりとスリムで、細い輪郭に大きく立ち上がった耳。
それに加えて、きりりと釣り上がったシャープな瞳は、正に母猫ゆずり。
嬉しい気持ち、懐かしい気持ち、安心した気持ちが、ぶわっと胸に広がりました。
窓ガラス1枚をはさんで、お互い見つめあいます。

「何だ、オッサン。やるのか?ニャロメ。」
「待て。
 ちがうのだ。僕は・・・僕は・・・。」

きゅびは、言葉が続きませんでした。
確かに、母猫を窮地から一度きり、助けたのかもしれません。
が、結局は食うにも困るであろう猫の親子を、飢えて死ぬやも知れぬ猫の親子を、
その事情を承知で去らせてしまった薄情者なのですから、言葉が出なくて当然です。

仔猫は何も知らないであろうけれども、きゅびは知っているのです。
あの日重傷を負いながらも、必死で2匹の仔猫を育てた、
いや、こんなに立派に育て上げた母猫の執念とも呼べる深い愛情を。
軽率にも、喜ばしい気持ちに任せて居間から持ってきた、カメラのスイッチを入れることすらも
きゅびには申し訳なくて出来ませんでした。

「おっさん。用が無いなら、行くぜ。」
「・・・・・あ、あの時は、結果的に君たち3人を追い立ててしまって、本当に済まなかった。
 なぁ、君。君のお母さんは、元気か?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
こちらをじっと見つめたままの仔猫からは、返事は返ってきません。

と、その時、なにやら物音がしたのか、仔猫はきゅびから目をそらしました。
目をそらした方向を覗き込むと、3、4メートル先の植え込みから出てきたのは、なんと母猫でした。

「あら、旦那さん。ご機嫌よう。」
「お、お、おめぇ、元気にしてたか!」
「足はこの通りですけど、変わりなく元気ですよ。
 いぇね、散歩にでた長男坊が帰ってこないものだから、探しに来たところです。」
「そうか。コイツはやっぱりおめぇの・・・。
 ・・・・・・良かったよ。無事で、本当に良かったよ。」
「いつも心配かけちゃってるみたいで、すみませんね。
 さ、帰るよ。こっちにおいで。」

仔猫は怪訝な顔できゅびをもう一度見やると、ひらりと体を返して母猫のところに行き、
その横をするりとすり抜けて、植え込みの中に消えてしまいました。
「旦那さん。じゃあ、また。」
「なぁ、その・・・。元気でやるんだぞ。しっかりな!」
ずっとこちらを見ていた母猫も、やがて仔猫の後を追いかけて、植え込みの中に消えました。

きゅびは、しばらくの間二人が消えた植え込みを、じっと眺めていました。
結局、写真は一枚も撮ってやれませんでした。
いや、それだけではなくて、心地よい寝床を支度してやることも、暖かい午後に遊んでやる事も
飢えている時に美味しい食事を与えてやる事も、名をつけて呼んでやる事さえも、
あの猫たちには何もしてやれませんでした。
今は自分の器量の無さを、ただただ恥じ入るばかりです。
けれども、彼らはたくましく生きていて、今回こうしてこの記事を書くことが出来たのは、
他のどんな事にも勝って、本当に嬉しい限りです。

今日のところは、落ちも何も無いお話で恐縮ですが、あの猫たちを心配してくださった方々に
まずは報告せねばならないと思い、こうして記事を書いています。
必ず、近いうちに必ず、親子3人のその後を書きます。
今日会えなかったもう一匹の仔猫を見たら、必ず書きます。
その時まで、もうちょっとだけお待ちくださいませ。








」」」」」当時のコメント」」」」」

★アクアマリン 元気だったんですね~^^ ε= (*^o^*) ホッ
2005/05/10 23:58

vmayo よかった~(*´∀`*)元気にすくすく育ってるんですね♪
やっぱり母は強い!!
2005/05/11 00:14

きゅび
■アクアマリンさん
 ほんと、ほっとしましたよ^^
■vmayoさん
 あの体で、一体どうやって2匹の仔猫を育てたのでしょうね?
 すごいの一言に尽きます。
2005/05/11 02:33

osakaken あ~世間を騒がす馬鹿な親達に親猫ちゃんが話せるなら講演会を開いて欲しい!私は人も動物も懸命に生きているのが好き!だし尊敬します。良かった!きゅびちゃんの
お話も面白くて・・会話がそのまま猫語で聞こえてきます。
2005/05/11 07:16

三井花子 会話が最高です!!写真が見たかったよぉ~~~!!
2005/05/11 13:22

m⇔k なんと うれしい報告(〃∇〃) やはり母は強しだったんですね。
もしかして きゅびさんに元気な姿を見せに来たのかも♪うふ♪(*´ω`)
2005/05/11 16:40

アルピニア 良かったですねーーーーY(>_<、)Y 今度遊びに来たときは是非その元気な姿を写真に撮ってくださいねー!
2005/05/11 19:58

はむねこさん おおおお♪なんともうれしい報告です^^
そういえば、最近同じような事がありましたね♪ぴの彦兄貴のご帰還((*´公`)ニタァ
しかし・・・本当に野生って言うのは強いものですねぇ・・・生きる力ってのが^^
2005/05/11 20:53

mykok 野良ちゃんは強いな^^雑草みたい・・見習いたいーー;良かった良かった^^頑張ったね^^猫ちゃん達^^
2005/05/11 21:41

きゅび
■osakakenさん
 あはは!猫の講演会、いいかもしれませんね^^いやぁ、母猫は本当に
 たいしたヤツです。
■三井花子さん
 写真、次回は必ず撮りましょうぞ。お待ちくだされ!
■m⇔kさん
 確かに母猫の強さ、仔猫のたくましさには、びっくりしちゃいました^^
■アルピニアさん
 うんうん。どうぞお楽しみに!
■はむねこさん
 ねー!ぴの彦さんのウサギ、その後どうなっているんでしょうね?
■mykokさん
 お久しぶりです^^猫ファミリー、無事で本当に良かったですよ^^
 
2005/05/12 12:55

らむりー☆ おぉぉ~~~あのときの!
元気そうで何より゚.+:。(*´ェ`*)゚.+:。ポッ 写真もめちゃ(´∀`*)イイ
2005/05/13 00:26

azteca23
ぼくは心配してませんでしたが^^;
最近 心境の変化というか不思議な悟りを得まして
肉体とは ただの仮住まいという感覚になっています
だから 虫でも猫でも人間でも通じ合える部分ってあるんだろうなあ
と感じています
2005/05/13 22:26

きゅび
■らむりーさん
 実際かなり元気そうにしてました^^
 大きくなった写真は、今度ちゃんと撮ります(*_ _)人
■azteca2さん
 す、すごい域に達しちゃってますねぇ。盛岡に行けば弟子入りできますか?^^
 何だか後光が差しているような気すらします^^

2005/05/13 22:46

☆ふーが☆ 良かったです、、、読みながら、涙が出ました。。。
2005/05/16 11:06

goncyuke (◎ ̄  ̄◎)ノオハツでございますぅ
全部読み終わった時には何か(^▽^) ホッとしました^^
きゅぴさんの優しさに☆:*:゜・ヾ(;_; ) 感激
2005/05/16 11:32

きゅび
■ふーがさん
 大変な最中、わざわざお運びいただいて、どうもありがとうございます。
 仔猫、無事だったんですよぉー!嬉しくて、報告しちゃいました^^
■goncyukeさん
 はじめまして^^いきなり長々とした記事を読んでいただいて、ありがとうございます。全編にわたってこんな感じのブログですが、良ければ是非またお越しくださいませ^^ (http://blog.naver.co.jp/kyubi.do)
[PR]
by hinemosunorari | 2005-05-10 23:04 | 日々のよしなしごと | Comments(0)

洒落と知性と愛そして無駄の織りなすブルース。


by きゅび
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31