と、こんな風に天気の話から記事を書き出すのは、もしかしたら初めてのことかも知れない。
小学生の頃に学校で教わった、「いつ誰がどこでどういう風に~しました」的な標準的な作文の書き方を、
この期に及んで徹頭徹尾無視している。
いいじゃないか。権力者から押しつけられたものは、昔から大嫌いだったのだ。
だから当然、今日出てきたばかりの府中刑務所も、僕は大嫌いだった。
刑務所なんて、権力が幅をきかせまくっている、「権力の権化」みたいな場所だからね。
そうそう。何にも知らない人は驚いたでしょ?いや、読んで驚け。
僕は今日、法務省管下府中刑務所から出所したばかりだ。ひひひ。
それどころか、府中刑務所に入るちょっと前は、熊本刑務所に入っていたのだ。
ウソ偽り無い、実話なのだ。ひひひ。
・・・とか、怪しげに書いてみたところで、僕のブログはどーせリピーターばっかりだから、
すでに真相も何もかも知れてしまっていよう。
そう。かつて熊本刑務所編でお伝えしたとおり、今度は府中で慰問の仕事がある。
今日はその下見というわけ。
下見とはいえ、ばっちり府中刑務所に入所してきましたよ。
しかも、服役中の人たちをかき分けて会場を視察してきましたよ。
(今日は雨天のため、1日1度の運動を囚人達は屋内でしていたため)
まず、第一印象はでかいっ!(今日現在約3100人を収監中)
敷地内には関係者の宿舎(団地風の建造物)等も10棟ほどあり、
この時点で前回の熊本刑務所を遙かに上回るスケールである。
そして、近代的である!(建造物がきれい)
所定の手続きを終えて正門をくぐると巨大且つ綺麗な講堂のような建物。
エントランスをくぐるとすぐ右手にはかつての巣鴨監獄正門(まるで城門のようなゴッツイ品)が
展示保存されている。なんでも、実物を移送してきたそうだ。
「いやぁ、これを巣鴨から持ってきてここに立てるのにはかなり苦労しましたよ。ハハハ。」
とは僕をケアしてくれた法務事務官・副看守長さんのお言葉。
いかに歴史的建造物とはいえ、一般公開するわけでもないのに、そこまで苦労する意味が良く分からない。
「さすがお役所!誰も知らないところで随分ムダな努力してるんですねー。ハハハ。」
とは、さすがに言えなかった。僕もかなり大人になったものだ。
さてさて。応接室に通された僕は、そこで入所の際の注意事項などを説明される。
そして、案の定携帯電話やらカメラやらはここで没収。(=今回は写真無し)
さらに、囚人達のいる区画に入るには、指紋認証だか静脈認証だかのセキュリティをくぐる。
看守達は、熊本刑務所のようなジャラジャラとした鍵束を一切持ってはいないのである。
なんか、すごい。凄いハイテク。
凄いけど、そこまでする必要はあるのだろうか?とか思ってしまったことはこの際黙っておく。
で、慰問コンサートの会場になるアリーナへと案内されたわけだが、
この時熊本刑務所とは全く違う状況に、僕はかなりたじろいだ。
熊本では服役囚と僕等を徹底的に隔離してくれたが、
今回はごく普通に囚人達が屋内運動しているすぐそばを案内されたのだ。
どの位の至近距離かというと、うっかりすると足を踏んづけてしまうほどの距離。
肩と肩がぶつかってしまうほどの距離。
ぶつかって「いてっ!」「あ、すみませーん。」
「すみませんじゃ、すまねぇんだよ。タコ!ちょっとこっち来い!」とか言いながら胸ぐらを鷲づかみにしたり・・・
というやりとりが、十分スムーズに出来るほどの距離である。
当然、僕の顔もあちらの顔も、お互いバッチリ見えまくりの世界である。
かなり緊張したことは、言うまでもない。
まぁ、無事に下見を終えて帰宅し、こうして記事を更新しているわけだが、
アリーナに入った瞬間、僕に突き刺さった百名ほどの囚人達の視線を思い出すと、
じとーっと再び嫌な汗をかく気がする。
実業団のリーグ戦が近いこともあり、近頃お酒は控えていたのだが、
今日の所はシャバの空気を謳歌するためにも、酒瓶の栓をゆるめようと思う。
かーっ、やっぱりシャバはいいもんだ!
・・・・気がつけば、すっかりムショに染まっている自分( ̄ロ ̄;)
そんなに慰問コンサートの依頼がくるってことは・・・・
刑務所界では好評をいただいているのでは?
・・・・もっとお仕事来ちゃうかも~
写真が見たいのはちょっとした好奇心で、それよりも写真を撮っているきゅびさんを
想像するのが面白いんだな・・・これが。。
それのしても、そんなキレイで居心地良さそうな所だと、
ますます「囚人に同情するのは云々」の感情が生まれちゃうよねぇ。。
シャバのが、よっぽど生き辛かったりする今日コノゴロだよ。。ぶー。。。
一生経験しなさそう(するようじゃ困るが;;) な場所や体験レポにこうして
きゅびさんとの出会いのお陰で知りえることが出来た
これこそ私自身にとっては希少価値ですよ(´・д・`) ・・・・・・・・
ところで コンサートはやはり静かに聴きなさい!状態なんでしょうね・・・ノリノリでガンガン~♪とは ならないのでしょうね・・・。誰が歌うのかわかりませんが・。
まー、どちらに伺っても好評ではあるのです。
ショーに貴賤なしっ!とか叫んでみる今日この頃。下見の道中、makayoさんの所の
市役所前を通りましたよw
■ぷりんさん
一応カメラは持参したんですけれどもねぇ。純粋に仕事の資料を撮影するために。
でも、許可が下りなかったんですよー。しかも、副看守長の厳しいマンマーク。
ビッチリ張り付かれたままでしたから、撮影は無理でした><;
次回、本番の時に頑張ります!(・・・何を?)
■☆ルナです☆さん
前回同様、くだらない記事に何と控えめなコメント。
次回はもうちょっと実のある記事を書こうと心に決めた次第でごぜぇやす(*- -)(*_ _)ペコリ
■大阪ケンさん
Σ(゚Д゚ノ)ノエエッ!大阪さんも、ご主人様も、その筋の方々だったんですか!
そりゃ泥棒をぶん投げたり朝飯前なワケですね!
・・・なんて言う与太話は置いておいて。
府中刑務所敷地内には受刑者の作品の販売センターみたいなのもあって、
そちらで見かけたものは、とても良心的な価格で販売しておりました^^
分厚い本革製のしっかりとしたブックカバーが630円だったりして、
営業時間中だったら、きっと購入していたと思います^^;
あと、コンサート中の掟は各刑務所により、独自のしきたりがあるようです。
熊本は手拍子とか拍手はOKでしたが、よそではダメなところもあるようで、
うっかり手拍子した受刑者が看守に引きずられて強制退去させられた話を
聞いたことがありますよ^^
こんな時間にお久しぶりです!!偶然PCの前に座っててよかった!
いやぁ、コメントの内容は全部無視しつつ、お元気ですか?
お仕事が忙しいのですか?花見は済ませましたか?確定申告は大丈夫ですか?
ああっ、聞きたいことが多すぎます><;
年に一度(?)のお楽しみがぁ・・・少し可哀想な気もする(^^;。。
でも、監獄話ちょっと面白い。リアルに話聞きたいくらいだ。
あ、いや、面白いってのは・・・実際に見てみたいって…興味が沸くって意味で、
決して加害者や被害者さんの不幸(?)を楽しんでるって意味じゃ無いですよ。
取り合えず何にでも興味を持ってしまい『なんで?どうして?大魔王』なもんで(^^;。
とりあえずですね、慰問はこの府中でおしまいなんですよ。
つきましては本番の際は渾身のレポートをですね・・・って「熊本刑務所 慰問」
とかでグーグル検索かけると、結構上位に「きゅびの・・・」が登場してるじゃん!!
迂闊なことはかけません><;;
■ぷりんさん
いや、もうこの好奇心ってヤツは、人間である以上しょうがないですよ。
刑務所の話は真面目に語り出したら、山ほど問題が出て来て大論争になっちゃう。
でも、普通に暮らしていたら一生涯縁のないところですからね。
たとえどれほど近くにあったとしても!
お仕事だからというだけではなく、そうやっていろんな方たち(いろんな系の?w)と、
音楽を共有し、そして提供する。
それが出来るきゅびさんに、改めて敬意です♡
あぁ、久しぶりに普通のコメントを書こうとしたら、なんか・・・うまく書けなかったwww
なんだか、この慰問という仕事に関しては思うところが多くあります。
良い意味でも、悪い意味でも。
「人が人を裁くことの是非は、もう司法関係者に任せておいて、
僕は自分が出来る唯一のことを一生懸命全うしよう」
と、そういう答えに行き着くのに随分時間がかかりましたよ^^;